Fedora 33
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KVM : 仮想マシンを作成する2020/11/03

 
ゲスト OS をインストールして仮想マシンを作成します。当例ではホスト OS と同じ Fedora 33 をインストールします。
[1] 当例では、事前に Fedora 33 インストール用 ISO ファイルを適当なディレクトリにダウンロードして (下例では [/home] 配下)、ISO ファイルからテキストモードでインストールします。
直接コンソールからでも、リモートから Putty 等のエミュレータ経由からでも実行可能です。
また、デフォルトでは仮想マシンのイメージの保管場所 (ストレージプール) は [/var/lib/libvirt/images] となっていますが、 当例では別パスにストレージプールを作成して進めます。
# ストレージプール ディレクトリ作成

[root@dlp ~]#
mkdir -p /var/kvm/images

[root@dlp ~]#
virt-install \
--name fedora33 \
--ram 4096 \
--disk path=/var/kvm/images/fedora33.img,size=20 \
--vcpus 2 \
--os-type linux \
--os-variant fedora33 \
--network bridge=br0 \
--graphics none \
--console pty,target_type=serial \
--location /home/Fedora-Server-dvd-x86_64-33-1.2.iso \
--extra-args 'console=ttyS0,115200n8 serial'
Starting install...  
# インストールが開始される
 
上例で指定しているオプションの意味です。その他多数のオプションは [man virt-install] で確認可能です。
--name
仮想マシンの名前を指定
--ram
仮想マシンのメモリ容量を指定 (単位は M)
--disk path=xxx ,size=xxx
[path=] で仮想マシンのディスクの保管場所を指定 (デフォルトは [/var/lib/libvirt/images] 配下)
[size=] で仮想マシンのディスク容量を指定 (単位は G)
--vcpus
仮想マシンの仮想 CPU 数を指定
--os-type
ゲスト OS の OS タイプを指定
--os-variant
ゲスト OS の種類を指定
[# osinfo-query os] で指定可能な OS の種類を確認可能
--network
仮想マシンのネットワークタイプを指定
当例ではゲスト OS にブリッジ接続させたいため [--network bridge=br0] としている
([br0] はインストールの項の [2] で設定したブリッジインターフェース)
物理マシンが複数の NIC を搭載し、且つ ブリッジインターフェースも複数を設定しており、仮想マシンからも同様に複数の ネットワークインターフェースを使用したい場合は、改行して複数指定
--graphics
グラフィクスを指定 ([none] 指定でグラフィックス使用なし)
--console
コンソールタイプを指定
--location
インストール元を指定
--extra-args
インストール時にカーネルに渡すパラメータを指定

[2] インストーラー起動後はテキストモードでインストール作業を進めます。テキストモードも基本は GUI と同様のため、インストール過程は割愛します。 インストールが完了すると、通常通り一旦システムが再起動し、以下のようにターミナル上にゲスト OS のログインプロンプトが表示されます。
Fedora 33 (Server Edition)
Kernel 5.8.15-301.fc33.x86_64 on an x86_64 (ttyS0)

Web console: https://localhost:9090/ or https://10.0.0.217:9090/

localhost login:
[3] ゲスト OS 側からホスト OS 側へのコンソールの切り替えは Ctrl + ] キーです。
ホスト OS 側からゲスト OS 側へのコンソールの切り替えは [virsh console (仮想マシン名)] とコマンドを入力します。
[root@localhost ~]#      # Ctrl + ] キー
[root@dlp ~]#            # ホスト側のコンソールに切り替わった

[root@dlp ~]# virsh console fedora33    # ゲストOS [fedora33] のコンソールに切り替え
Connected to domain fedora33

Escape character is ^]  # Enterキー押下

[root@localhost ~]#     # ゲスト側のコンソールに切り替わった
[4] 作成した仮想マシンは容易に複製可能です。
[root@dlp ~]#
virt-clone --original fedora33 --name template --file /var/kvm/images/template.img

Allocating 'template.img'                                   |  20 GB  00:03

Clone 'template' created successfully.

# ディスクイメージ

[root@dlp ~]#
ll /var/kvm/images/template.img

-rw-------. 1 root root 2101411840 Nov 3 14:54 /var/kvm/images/template.img
# 定義ファイル

[root@dlp ~]#
ll /etc/libvirt/qemu/template.xml

-rw-------. 1 root root 4931 Nov 3 14:54 /etc/libvirt/qemu/template.xml
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