SSL証明書を取得する (Let's Encrypt)2018/02/20 |
Let's Encrypt から 発行料 無料の SSL/TLS サーバー証明書を取得します。
Let's Encrypt は Linux Foundation の協業プロジェクトで、Web 全体の安全性を改善することをミッションに掲げているとのことです。
発行料 無料 とはいえ、あやしいものではありません。 Let's Encrypt の詳細は公式サイトを参照ください。 ⇒ https://letsencrypt.org/
Let's Encrypt では 一般的な ドメイン認証 (DV) の証明書を無料で発行しています。
無料ですが Let's Encrypt の中間証明書は、大手認証局 (CA) のルート証明書によってクロス署名されているため、多くの主要ブラウザ等々で信頼済みとして扱われます。
なお、一回の作業で得られる証明書の有効期限は 90日です。よって、90日以内に更新作業を再度実施する必要があります。
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[1] | 証明書を取得するためのクライアントツールをインストールします。 |
root@dlp:~# apt-get -y install letsencrypt
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[2] | 証明書を取得します。 下例は Apache httpd や Nginx などの Webサーバーが稼働していることが前提となります。 作業を実施するサーバーで Webサーバーが稼働していない場合は [3] を参照ください。 また、インターネット側から、作業を実施するサーバー (証明書を取得したい FQDN のサーバー) の 80 ポート宛てにアクセス可能であることも前提です。 |
# [--webroot] 指定で稼働中 Web サーバーの公開ディレクトリ配下を認証用の一時領域に使用 # -w [ドキュメントルート] -d [証明書を取得したいFQDN] # FQDN (Fully Qualified Domain Name) : ホスト名.ドメイン名を省略なしで表記
# ドキュメントルートはバーチャルホストで複数のホスト定義がある場合、該当するホスト定義のものを指定 # ドキュメントルート指定の動作としては, 指定したドキュメントルート配下に # [.well-known] ディレクトリが作成され, 認証用のファイルが自動的,一時的に設置されるのみ # 証明書を取得したいFQDNが複数ある場合は、-d [証明書を取得したいFQDN] を複数指定 # 例 : srv.world/dlp.srv.world の二つについて取得する場合 # ⇒ -d srv.world -d dlp.srv.world
letsencrypt certonly --webroot -w /var/www/html -d dlp.srv.world # 初回のみメールアドレスの登録と利用条件への同意が必要 # 受信可能なメールアドレスを指定 Enter email address (used for urgent notices and lost key recovery) root@mail.srv.world < OK > <Cancel> # 利用条件に同意する Please read the Terms of Service at https://letsencrypt.org/documents/LE-SA-v1.2-November-15-2017.pdf. You must agree in order to register with the ACME server at https://acme-v01.api.letsencrypt.org/directory <Agree > <Cancel> IMPORTANT NOTES: - Congratulations! Your certificate and chain have been saved at /etc/letsencrypt/live/dlp.srv.world/fullchain.pem. Your cert will expire on 2018-05-23. To obtain a new version of the certificate in the future, simply run Let's Encrypt again. - If you like Let's Encrypt, please consider supporting our work by: Donating to ISRG / Let's Encrypt: https://letsencrypt.org/donate Donating to EFF: https://eff.org/donate-le # [Congratulations] と表示さえれば成功 # メッセージ中に記載の通り [/etc/letsencrypt/live/(FQDN)/] 配下に証明書が取得されている # cert.pem ⇒ SSLサーバー証明書(公開鍵含む) # chain.pem ⇒ 中間証明書 # fullchain.pem ⇒ cert.pem と chain.pem が結合されたファイル # privkey.pem ⇒ 公開鍵に対する秘密鍵 |
[3] | 作業を実施するサーバーで Webサーバーが稼働していない場合でも、ツールの簡易 Webサーバー機能を使用して証明書の取得が可能です。 いずれにしろ、インターネット側から当作業を実施するサーバーの 80 ポート宛てにアクセス可能であることは前提となります。 |
# [--standalone] 指定で 簡易 Webサーバー機能を使用 # -d [証明書を取得したいFQDN] # FQDN (Fully Qualified Domain Name) : ホスト名.ドメイン名を省略なしで表記
# 証明書を取得したいFQDNが複数ある場合は、-d [証明書を取得したいFQDN] を複数指定 # 例 : srv.world/dlp.srv.world について取得する場合 ⇒ -d srv.world -d dlp.srv.world
letsencrypt certonly --standalone -d srv.world IMPORTANT NOTES: - Congratulations! Your certificate and chain have been saved at /etc/letsencrypt/live/srv.world/fullchain.pem. Your cert will expire on 2018-05-23. To obtain a new version of the certificate in the future, simply run Let's Encrypt again. - If you like Let's Encrypt, please consider supporting our work by: Donating to ISRG / Let's Encrypt: https://letsencrypt.org/donate Donating to EFF: https://eff.org/donate-le |
[4] | 取得済みの証明書を更新する場合は以下のように実行します。 |
# 有効期限が 30日未満の証明書を全て更新 # 有効期限の残り日数に関わらず更新したい場合は [--force-renewal] を合わせて指定 root@dlp:~# letsencrypt renew |
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